先日ロンドン君がPan Pianoさんの大ファンであると、世界中の人々にバラしてしまった後、どんなに恐ろしい事態になったか、今日はご報告したいです。
そう、それはまさに僕が背後のロンドン君に気がついて、eyes wide openのまま振り返った時だった。彼奴は言ったんだ。南極さえも凍ってしまうような冷徹な声で。
「踊れ」
「は?」僕の目はopenだけど、点になった。
「お前、いつもけいちょんチャンネル見ながら踊ってるだろ、あれだ、あ、そうそう、歌も歌えよ」
なんでこいつは僕の密かな楽しみを知っていやがるんだ。でもいい、ボコられるより、踊ろう!と思って、「け〜いちょん、チャーんネル〜」って踊ったんだ。そして、僕が翼を後ろに伸ばした時、僕はまんまとあいつの罠にかかってしまったんだ。
ロンドン君は僕の翼をガシッと掴むと、アイスから湯気が出るくらい冷たい声でまた言ったんだ。
「pinionって知ってるか?」
「ぴにょん?あ、アイスですか?」
「それはpinoだろ、ぼけ」
次の瞬間、僕は組み伏せられてしまった。そしてロンドン君は続けて言った。
「pinionってなあ、こうやって組み伏せて動けなくするって意味の単語なんだよ、どうだ勉強になるだろ?」
「は、はい、ロンドン君の話は何でも勉強になるなあ。もっと聞かせてほしいわ」
僕は、早くその体勢から脱したいがために、つい心にもないことを言ってしまった、しかし、それが恐怖の始まりだったんだ。今思い出すだけで、震えが止まらないほどの。
「じゃあ、もっといいこと教えてやるよ。」
「よ、喜んで」
「pinionってなあ、もともとは鳥の翼の先の羽、風切り羽っていう意味なんだよ」
「へえ、ほな、今、ロンドン君は僕のpinionをつかんどるわけや。でもどないして、それがこうやって動けなくするって意味になったんや?」
「簡単だよ、鳥を飛べなくするときに翼の先の羽を切るだろ?まさにあれだよ、くっくっく。pinionには風切り羽を切るっていう動詞の意味もあるからな。くっくっく、もうわかるな?」
「ぎゃー」僕はロンドン君のあまりの狂気に叫び声をあげてしまったんだ。いまだにその時のハサミの音が耳から離れないんだ。
「ぴ、ぴにょんだけは勘弁してください」
「じゃ、選ばせてやるよ、pinionかボコボコか」
いくら飛べないからと言って、僕にも鳥類としてのプライドがある。ぴにょんなんてさせてたまるか!ぼこぼこ上等!
こうして僕は、命の次に、いや、命より大切な翼を守り通したんだ!頑張った僕!ぴにょん撲滅!でもどうして大切って「切る」なんだろう?僕は絶対切らせないぞ!
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